占星学

“We must unite” from Common Dreads (Enter Shikari)

Enter Shikariはテクノ、ダンスの流れを組んだロックバンド。
日本好きなバンドでもあるので、日本でも結構好きなひとは多いはず。
そんなEnter Shikariの2ndアルバム「Common dreads」の始まりは、こんな歌詞から始まります。

Here tonight I clock a thousand heads Here to unite, through common dreads
Now who’s with me?
Now who’s with me?


この歌の前に、世界のいろいろな言語で 「we must unite」とサンプリングが入っています。
日本語は一番最後、象徴的に「今こそ一致団結の時である」と。
コロナウイルスの件が勃発して、今世界は大変なことになっています。
BBCのニュースを見て、Guardianの記事、ライブアップデートを読んで、この曲を思い出すようになりました。
ここ何年も「メタル」の世界から離れて、もう戻ることはないだろうとか思っていたのに! (同じように、AA=の「We are not alone」も思い出しています)
わたしは星をやっていますが、日々動きを見たりするようなことはありません。星に動きを支配されたくないからです。
でも、MISPA(イギリスにある占星学学校マーキュリースクール。尊敬するジョン・グリーンが校長)で、 ロックダウン後緊急ディスカッションが催されて、 春分点のチャートを見て、、、 太陽とカイロンがコンジャンクションしていることに妙に惹かれました。
わたしたちの太陽(エゴ、自我、コア、自分の中のヒーロー=主人公、表現のあり方、目標etc.)は今傷ついているけれど(カイロン)、 それはこれまでの個々人の歴史にもひとつの幕がおりて(木星土星冥王星コンジャンクション)、 そこで自分自身(太陽)の統合(カイロン)をしなければいけない(木星土星冥王星コンジャンクション)、と。
ここからはギリシア神話。


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カイロンは半人半馬の姿(ケンタウロス)をしており、 その姿を忌み嫌った両親(クロノス=土星、ニンフ)に生まれた直後捨てられました。
他のケンタウロスが人生を謳歌(自分勝手な感じだけど)していても、 カイロンはそんな風にはならず、ひとり洞窟に篭りひっそり生きる日々。
そこに救いの手を差し伸べたのはアポロン(太陽)とアルテミス(月)です。
カイロンの能力の高さに感心したアポロンとアルテミスは、 「医療、音楽、予言」と「狩猟」を教え、カイロンは「教師」として道を歩み始めます。
カイロンは生徒たちから慕われ、 その生徒の中にはヘラクレス、アキレウス、アスクレピオスなどの名だたるヒーローたちがいました。
とあるとき、他のケンタウロスたちが暴動を起こし、それを制圧しようとヘラクレスが乗り込みます。
その戦いをカイロンは見過ごせなかった。
制止するために間に入ったとき、愛弟子ヘラクレスの放った矢に打たれ、カイロンは瀕死の重傷を負います。
カイロンには神の血が流れているため、どんなに苦しくても死ぬことができないのです。
でもカイロンは神々の神であるゼウスに「死なせてほしい」と懇願します。
その願いは受け入れられ、カイロンはその功績を讃えられ、星座(射手座)として空に昇りました。
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春分点のチャートで今後一年を見るとかいうテクニックがありますが、 そこでわたしたちの主人公(太陽)がカイロンのそばにいたら何を思うのか?
アポロンのようにスキルを見出して育てられるのか?
その太陽の横にあるのは、個々人の中の自信がない部分、 でも、それは物凄い長所になる部分でもあるのです。

カイロンをホロスコープで見るとき、「インテグレーション、ユナイト(統合)」というキーワードが出てきます。
その傷ついてバラバラになって隠して生きたいと思っていた部分を、自己(太陽)に統合できるか?
Enter Shikariの言う「We must unite」のメッセージは、世界全体へのメッセージでもあり、個々人へのメッセージのような、そんなことを思い起こされるアスペクトでした。
We must unite.

以前のブログ記事を引越しさせたものです。引越しにあたり、加筆修正しています。

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