わたしがアストロロジーの道を開くきっかけになったのは、「怒り」というテーマでした。当時メタルキッズだったわたしは、「怒り」というものを大々的に歌っているこのメタル(含デスメタル&デスコア)!と圧倒&魅了されていたわけです。
火星という存在もなぜか自分の近くにいる気がしていたので、神話とか象徴学とかいろいろ漁るうちに、火星&怒り→アストロロジーにたどり着いて今に至る。。。というわけですが、火星以外の惑星だって怒りを抱えることがある、というのを教えてくれたのはユキコ・ハーウッドさん。
カイロンの怒り、というのは衝撃的でした。それまでカイロンって傷付いていて立ち上がれない感じ、もしくは優しい先生というソフトな印象しかなかったのですから。でも、そりゃそうだ、だからと言って自分のチャートのカイロンが常に優しい先生を象徴しているわけじゃない。「なんでこんなに痛い思いをしなきゃいけないんだよ!」と憤慨だってするでしょう。
カイロンは生まれてすぐに両親に捨てられているので、リジェクトされているという疎外感を持っていると言われます。それが自信のなさや孤独感を生み出し、実際「癒えることはないもの」的に扱われます。過去のことは消せないので、傷は完全には消えることがないもんね。
でも、癒えないからこそ、他のアプローチで「よしよし」してあげることもできるのがカイロンかな、と思います。カイロンはいろいろあった後アポロンとアルテミスという良き師に出会い、その後ヘラクレスとかアキレウスの先生にまでなっているのだから、なんとなく「学びと教え」的なもので充足感が出そうな惑星でもあります。それは多分勉強ができるからとか100点とったよ!とかいうものではなく、学びと教えのプロセスと結果から感じることができる「何か」かなぁなんて思ったりするわけです。
カイロンの神話のとこでも書いていますが、カイロンと太陽のコンジャンクションがシナストリーである場合、師弟関係みたいなものを象徴することがあると思います。クリムトとエゴン・シーレの場合、エゴン・シーレが同じ学校卒業のクリムトの元を訪れたとき、クリムトは自分のものとはまったく違う彼の才能を見抜いたということです。これもカイロンのテーマで大切なことかなと思います。しかし、チャールズ・マンソンとマンソンガールズの場合、マンソンの太陽にマンソンガールズのカイロンが「導く者」と反応し、傾倒してしまったのでしょう。