惑星にはそれぞれ象徴となる神々の名前がついています。その名前が惑星についた時点で、わたしたちの集合体無意識にそのイメージが反映されるため、その惑星の象徴としてその神のイメージを当てるようになります。これがカール・ユングの言う「元型」です。心理占星学でもこの元型のイメージを持ち惑星を捉えていくため、神話や伝説などの語り継がれてきたもの(=集合体無意識にあるもの)を惑星の象徴するものとして捉えていきます。
個人の心の中にイメージとして存在する女性像・男性像であるアニマ・アニムスも元型のひとつです。これは個人により異なるものです。心理占星学ではアニマは月と金星、アニムスは太陽と火星がイメージを作り上げるとし、それぞれの惑星が入るエレメントも考慮して考えていきます。なお、男性女性どちらの性別であっても、アニマとアニムスは存在するとしてチャートを読んでいきます。
シャドウ(影)と呼ばれる、自分の中に潜む暗い部分という元型もあります。これは表に出したくない隠したい部分で、他人に投影をすることがあります。しかし、人間が太陽の元に立てば必ず影ができるように、シャドウがあってこそ自我があるのだと考えることもできます。シャドウはどの惑星が表現するとは言い難いので、チャートを読み解きながらオポジションや欠けているエレメントなども考慮し捉えていくものになるでしょう。