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1ハウス
1ハウスは自分のハウスです。といっても、ここだけで自分自身がすべて示されるのではありません。牡羊座が星座のスタートサインであるように、わたしたちも初めて世界に顔を出すとき、のようなハウスになります。世界がどういったものなのかを予測し、足を踏み入れる。あなたが顔を出したとき、そこで出会う人々はあなたに対して何らかの印象を抱くので、第一印象を示すとも言われます。自分のイメージ像のようなものもここが象徴しています。初めてのものに対面したとき、何かを始めるときはまずこのハウスが働くのでしょう。

2ハウス
2ハウスは自分の所有物のハウスです。そこには財産やあなた自身の価値といったものが含まれてきますが、その背後にあるのはこれがあれば安心できる、というメッセージです。ライナスの毛布的なものかもしれません。牡牛座的なハウスなので、どうしても物質という方面に重点が置かれがちですが、実際は物質などもすべて失くなったときに「自分はこういう価値があります!」と胸を張れるかが問われるハウスです。自分の内なるライナスの毛布ですね。自分自身が売りにできるものという見方もできるでしょう。

3ハウス
3ハウスは兄弟や近い環境、コミュニケーションのハウスと言われます。双子座的なハウスなので、間近にある興味対象といったところでしょうか。成長してきて言葉を覚える頃、わたしたちは兄弟という身近な存在やご近所さんを意識し始めるので、こういったことが含まれるハウスになります。このコミュニケーションは実際的なコミュニケーションを指し示すので、誰かがいて成立するものです。双子座らしく興味対象も示しますので、これが発端となり学びに発展していくハウスでもあります。

4ハウス
家族の部屋と言われる4ハウスは、蟹座的なハウスです。自分がホッと安心できてベルトを緩めれるような場所を示しています。自分だけのhome sweet homeになるのでしょう。しかし、最近ではDVなどもあったりしますので、このハウスを見てリラックスできるものを知る、とは言い難いところがあります。もちろん家族関係についてもこのハウスで語られ、特に父親像や父親との関係についてもここのハウスで読み解きます。祖先とのつながりもこのハウスが象徴します。

5ハウス
自己表現のハウスとして知られる5ハウスは獅子座たるハウスです。そこはまるで自分のステージであるかのように、自分自身のあふれるときめきをショーのようにパァッとオープンにするところです。自分自身が楽しいことに没頭している時間もこのハウスに含まれます。ただし舞台では喜劇もあれば悲劇もあるので、ひとによっては悲劇のヒロインのようなドラマ・クィーンを生み出すところでもあります。

6ハウス
6ハウスは毎日のルーティンの部屋です。地味な印象がありますが、実際はどうなのでしょう。乙女座的なハウスなので、日々の細々したものも含まれるでしょうが、自分自身の内なるコスモス=健康を司っていたりもします。日常生活が乱れていると健康も害してしまう、というメッセージがこのハウスにはあるのでしょう。実はとても奥が深いハウスであったりするのです。他に、職場や同僚、ペットなどのこともこのハウスが象徴しています。

7ハウス
よくパートナーシップのハウスと呼ばれる7ハウスですが、パートナーに限らず特定の相手との一対一の関係はこのハウスに含まれます。天秤座的なハウスですので、天秤に何かを乗せているのを想像するとわかりやすい部屋でしょう。結婚のハウスとも呼ばれますが、基本このハウスでいうものは「契約」ですので(つまりagreeに至る握手のシーン)、契約事項などもこのハウスに含まれます。自分が相手に対してどのような思いを抱くか、ということもここに含まれてきますが、相手からしたときのあなたの姿でもあるのです。対「特定の人物」でもあるので、あなたのライバルや敵も象徴します。

8ハウス
見えざるハウスである8ハウスは共有の財産と言われますが、その財産というものは心の奥にずうっとしまってきた負の遺産も含まれます。英語で「スケルトン・イン・ザ・クローゼット」という言葉がありますが、これは「誰にも言えない秘密」であり、閉じられたドアの内側で繰り広げられるすべての行動はすべて8ハウスに含まれてきます。蠍座的なハウスなので、秘密めいたものを象徴し、あの世なんて領域までこのハウスに含まれますが、実際の死を示すわけではありません。多分自分が自分の「あの世」的なディープな領域に足を踏み入れたときの一面なのでしょう。

9ハウス
9ハウスは8ハウスと違い、開かれた大きな世界です。射手座的なハウスを想像すると、飛行機が飛び交っていたり、多種多様な人種のひとたちと一緒に大学で学んでいたり、と想像がつきやすいと思います。自分の故郷からずっと遠い場所であるので、外国というキーワードがこのハウスで出てくるのだと思います。このハウスはより広い世界との関わり方を象徴します。なお、宗教や精神世界との関わりもあるハウスのため、3ハウスのコミュニケーションとは違う形でのコミュニケーション(自分の内なる信条のようなものとの対話)も含まれてきます。

10ハウス
MCから始まる10ハウスは自分と権威ある社会との関わり方を示すハウスです。山羊座的なハウスであるので、そこには社会構造やヒエラルキー、そしてそこで見せる自分の社会的な顔(ペルソナ)であったりもします。社会における目標という意味合いが強まるとイカロスのようになりやすいハウスでもありますし、天職という意味合いを強めていくと、このハウスは賃金や肩書きには直結しなくなります。広い目で見たときの社会貢献のようなハウスかもしれません。なお、母親像や母親との関係もここで読みます。

11ハウス
水瓶座的なハウスである11ハウスは、同じ目的を持った他者との共存のハウスです。集団生活での自分のスタンスやポジション、すなわち集団における自分のカラーもこのハウスで読みます。同じ目的を持った・並列関係の仲間ということで、政治やイデオロギーもこのハウスにより示されます。よりよい未来を作っていこうというスタンスもあるので、未来への希望のようなものも11ハウスは象徴します。極めて民主主義的なハウスです。

12ハウス
最後のハウスである12ハウスは、夢や理想、社会奉仕や精神世界とのつながりを示します。魚座的なハウスと思うと、掴みどころが難しかったりしますが、それだけファンタジーに満ち溢れているハウスでもあるのでしょう。世俗的なものとは縁遠いハウスですので、教会や病院などもここに含まれてきますが、身動きのできない刑務所なども伝統的にこのハウスに属していると考えられてきました。